世界遺産 ‐ 石見銀山|群言堂本店 ‐ カフェ|島根,大田
石見銀山は世界遺産に指定されて観光客が押し寄せた時期があったらしい。
と、いうほど真夏の大森町は閑散としていた。
途中で高速道路が途切れるので、九州からも関西からも「時間があれば行ってみるか」と
出べその私まで二の足を踏ませる距離だ。
以前のブログに書いたけれど、京都にある群言堂の建物が面白くて、しばしば通った時期があった。
そこで群言堂を起業した松場登美さんの「群言堂の根のある暮らし」という本を読み、いつかは訪れたい場所としてお取り置きしている場所だった。
私は、頑張る女性が好きなので、三重県生まれの登美さんが島根県大森町の田舎で起業し大ブランドを立てたことに興味を抱いた。
昔は銀山で栄えた町も、世界遺産に登録されるまでは忘れられた存在ではなかったろうか。
この、大森町に年間10万人もの人が訪れるようにした登美さんの功績は大きい。
群言堂という商標も変わっているが、中国人留学生が「みんなで議論して決めることを中国では『群言堂』と言う」というので、ブランド名に採用した。そうだ。
「石見銀山に寄ろうよ」という私に魂胆を見通した家人は「群言堂だろう?」と付き合ってくれた。
山間の大森町はジリジリと日差しが照りつけ、白くなった陽光が陽炎のように燃えたっていた。
そして、何度も写真で見ていたタイムスリップをしたような風景がそのままにあった。
まさか、群言堂でタイカレーを頂くとは思わなかったが、平日の昼時を外せば致し方がない。
緑の中庭が見える場所は気持ちのいいcafeになっていた。
相客は男性客が一人でケーキを食べ終わると当然のように腕を組み眠りの世界に入っていった。
そんな場所ということ。
群言堂本店は古い民家がそのまま使われている。
あちらこちらに小部屋があって屋内を探索するのは子供のように面白い。
根のある暮らしを提案するだけに衣食住がさりげなく洗脳される。
前日の茅乃舎も意図するところは同じと見受けた。
そんな場所を心地よいとして回っている私はそんな生活ができるのかといえば、
ごく一部でしか実践できるわけではない。
町並みは映画にしたくなるほどレトロ、そういえば「アイ・ラヴ・ピース」のロケ地という看板を所々で見かけた。
本店には芸術品の数々が方々に置かれている。
登美さんをしたって若い芸術家が大森町に移住をしているとも言う。
他郷 安部家 は群言堂の宿泊施設になっている。
ここで「根のある暮らし」の衣食住は完結する。
古い家並みが続いて散歩も飽きさせない。
夕方4:30を過ぎてようやく半分日陰になった軒下を歩いた。
群言堂本社 庭先には鉄のオブジェが置かれている。
すごい田舎でありながら文化の香りがする一角だった。
そういえば、従業員さんたちも若い人ばかり。
案外都会から来ているのかもしれないけれど、こういう文化が好きなんだろうと思う。
町並みも、建物も古く、便利さとは遠いところにあるかもしれないけれど、根のある暮らしは心を落ち着かせるかもしれない。
川遊びをしていた地元の子供や母親は誰にでも「こんにちは」と声をかけてくる。
夕方プランタンの花に柄杓で水をかけるお年寄りの姿が絵になる町だった。
お店情報
店 名 | 群言堂 石見銀山本店 |
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住 所 | 〒694-0305 島根県大田市大森町ハ183 |
TEL・予約 | 0854-89-0077 |
営業時間 | ショップ営業時間 10:00~18:00 カフェ営業時間 11:00~18:00 お昼ごはんラストオーダー 15:00 おやつ、ドリンクラストオーダー 17:00 |
定休日 | 毎週水曜日(祝日は営業) ※年末年始、その他 臨時休業あり |
その他 | 登美 根々 Gungendo Laboratory MeDu |
島根県大田市大森町ハ183 ※お店及び、ギャラリー・美術館などの情報は記事作成時点のものです。最新の情報は公式ホームページにてご確認ください |
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