冬の愉しみ|越前ガニ

紅葉が終わる頃に、そろそろと次の愉しみが近づいてくる。
それは、毎年、11月6日に越前蟹が解禁になる事だ。
1週間前は12月としては記録的な暑さを記録したというのに昨日は一気に気温が下がり、日本海に抜ける途中の山道は初雪になっていた。
越前海岸は白波が立ち、風がぴゅーぴゅーと吹きつけていた。
蟹を美味しく食べさせてくれるところを探すのは結構難しい。
ネットで探して行くと大抵失敗した。
昨年は小松の「太平寿司」にしたら、とても美味しかった。
けれど、全てコースになっているので、もう少しが叶わずに、後ろ髪を引かれた。
そこで今年は久しぶりに越前ガニの大道「望洋楼」を予約した。
実は、これが楽しみの一番
セイコ蟹は家でも家人がソコソコ綺麗に調理してくれるけれど、旅館で頂く方が二人とものんびりする。
蟹のフルコースを堪能すると、来年は又お寿司屋さんがいいと思うから不思議なものだ。
これはコースの途中に出された「越前大野の里いもに、白子とウニを乗せて蟹のあんをかけた」ひと品。
そういえば前日友人たちと「大野の里いも」ほど美味しい里いもはないという話をしたばかり。
そうだ、大野の里いもを買って帰ろう。
と、思い立ち、売って居るだろスーパーを探してうウロウロする羽目になった。
午後からの風は益々きつくなり、部屋のガラス戸に波しぶきがかかるほど海が荒れて来た。
「明日から10日間ほどは漁に出られないので、その後の蟹の値段は恐ろしいほど上がるでしょう」と宿の人が話していた。
蟹飯が炊きあがる頃にはお腹は満腹でお釜にどっさり残してしまった。
「おにぎりにして下さい」と何故言わなかったのか後悔が残る。
でも、そこまで欲を出すこともない。
クルクル回っていたはずの指輪が朝になっても外れなかったのだから。
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