越前蟹と姪の笑顔 〜食卓がつなぐ心〜

今シーズン最後の蟹をいただいた。

そういえば、毎年シーズン終わり頃にはサプライズプレゼントとして蟹をいただいている。もう何年になるだろうか。この蟹が届くと、本当に蟹のシーズンが終了するのだと実感する。そして、「シリーズは終了するからこそ価値がある」と気づかせてくれたのも、この蟹のおかげである。

昨日から姪が来ている。彼女は鮮魚を中心とした食料品店の女将さんだったので魚にはひときわ詳しい。しかし、越前蟹は売ることはあっても、自分たちが食べる機会はほとんどなかったという。そこで、「今夜も一緒に蟹を食べよう」と話し、彼女は連泊することになった。

台所に立つことが苦にならない彼女は、年末まで食にこだわる夫のために、商売の後、2時間も台所に立っていたそうだ。ところが、急に一人の食事を作るようになると、次第に気力を失ってしまったようで元気がない。

しかし、我が家で台所を任せると、まるで水を得た魚のように活き活きとし、家人の好物である鯛のあら煮や金平、ハタハタの天ぷら、蛸のヌタを手際よく作り上げた。

皆で「美味しい、美味しい」と言いながら食卓を囲む。そんな時間が、きっと彼女を元気にしてくれるだろう。

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