介護は続くよ何処までもー介護施設の話

相変わらず介護施設探しから入所、次の施設探しと落ち着かない日々を送っている。
ここ数年は、有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、特別養護老人ホーム、介護老人保険施設を深く知る機会になった。
介護内容は細かく分かれているので一長一短である。
何処が自分の家族に合うのかは、細かく見定める必要がある。
事前に心がけておけば少しは役に立つけれど、思いがけない事もあるので、事前の準備があればパーフェクトとなるわけではない。
数千万円もかかる施設に預ければ大丈夫と思いたいけれど、決してそうではないような気がする。
超高級施設は縁がないので、そこは分からない。

姉母の葬儀の後、長姉が骨折して又私の介護が始まった。
次第に姉母はベッドで過ごす事が多くなった。
面会は出来ないし、外の病院を受診すれば2週間の隔離が必要となり、真冬の1月2月に入浴まで禁止された。
その施設はクラスター発生により、入居者にしわ寄せがきていると見えた。
長姉はもう10年間そこで暮していて、よその施設に転移することは思いがけない事であったけれど、私は転移することを選んだ。
と、言うのも10年間の入居により長姉が施設に支払った利用料は既に2800万円を超えていた。
老後2000万円問題が一時言われていたけれど、84才で夫を見送った後、88才からの10年間で施設利用費が2800万円以上かかったと言えば驚く数字である。
有料老人ホームならそのくらいは当然で、安い方だと思われるかもしれないけれど、サービスと費用が合わなくなれば、言いにくいことも言わなければならない。
つまり、健常である間は良い施設だった。

先週の土曜日に長姉は老健に転移した。
耳が遠いので、個室に入る必要があり、かかる経費は今まで以上になりそうだ。
けれど、今のままではトイレもいけず、洋服にも着替えず、食事はエンシュアがほとんどであった。

一日、天井とテレビを観るだけの生活では「生きる」ことを忘れてしまう。

昨日で1週間、大雨の中、会えないまでも様子をお聞きしたいと老健を訪問した。
そこで、驚く報告があった。
長姉は食事を始めたというのだ。
粥食ではあるけれど9割、副食も7割。
10年間飲み続けたエンシュアは飲んでいない。
気力が出たのか、平行棒の伝い歩きを初めて、おむつから解放されトイレに行くようになった。
俄には信じられない話だったけれど、全面的に信じるほうが私は「良かった」と安心できる。

老人介護については、何が正解なのか分からないけれど、フッとおかしいと思ったときには、行動出来る人が行動するしかないと私の場合は思った。

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