片付けの難しさと楽しさ:日々の整理整頓を考える

同世代の誰もが「片付けなければ」と思いつつも、実際には片付けられない現実に直面している。
友人の姉妹は70代半ばで引っ越しを経験し、その機会に随分と片付けができたのではと羨ましく思っていた。
ところが、本人たちは「そんなに上手くはいかなかった」と仰る。
整理したはずの荷物が、引っ越し後のマンションに入り切らず、結局は捨てるものが出たそうだ。
それでも最後に選び出して捨てたことで、残るのは生活の必需品とお気に入りのものだけになった。
体力と気力があるうちに片付けるという点では、引っ越しは理想的な機会と言える。

環境を変えずに片付けることは難しいものだ。「面倒臭い」「選べない」「もう無理」といった理由で片付けを先延ばしにしている方も多いだろう。これは、出来ないことを無理にやろうとするからかもしれない。
片付けは無理してやる、つまりどうしようもなくなった時に初めてやるのではなく、もっと気軽に取り組むべきだ。

まず、あれもこれもやろうと思わずに、引き出しひとつから始めてみてはどうだろうか。
猛暑の昨今、外に出られない時こそ片付けの好機だ。引き出しの中には「過去」が詰まっており、アルバムを見るような楽しさもある。
一日1段でもいいが、ついつい数段を片付けてしまうのは私の経験から言えること。
そうすると、引き出し1段分の不用品が出てくる結果になる。

この段階で片付けの楽しさを見出すと、段々と範囲を広げていけるだろう。片付けた後の生活は、
必要なものしかない為に物のありかが分かりやすくなる。この現象は、想像以上に生活の質を向上させる。

もし、引き出しひとつの片付けも億劫であれば、もう片付けるという意識は持たない方が良いだろう。
やりたいと思いながらやれないことは、ストレス以上の何物でもない。
家族に「あとは頼む」と今のうちに伝えておくのも一つの方法だ。

余りの暑さに家に籠って「片付け」について考えた。片付けは無理せず、小さな一歩から始めることで、少しずつ範囲を広げていけるものだ。必要なものだけに囲まれた生活は、思った以上に心地よいものになる。
引き出しひとつから始めてみてはどうだろうか。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

skogBLOG内の記事検索

カテゴリー

過去の記事

生活・文化の情報収集

ブログランキングで生活・文化関連の情報を収集できます!
ページ上部へ戻る