初めてのロックコンサート体験 〜祇園の夜に響く音楽〜

サックス奏者・清水玲奈さんを推しているご近所さんに誘われ、初めてロックのコンサートに出かけた。ロックは私にとって最も遠いジャンルの音楽だったが、「折角誘っていただいたのも何かのきっかけ」と、常に前向きな家人の言葉に背中を押され、もう一人のご近所さんも誘って出かけることにした。

夜の帳が下りた祇園を歩くのは、何十年ぶりだろうか。恐る恐る歩き出すと、南座の辺りには昼間以上の人波が広がっていた。祇園の夜の賑わいに驚きつつ、会場へと向かった。

会場に入り、床に響く音に初めは驚いた。すると、アップルウォッチから「非常に大きな音のする環境にいる」と警告が届いた。「この環境に30分以上いると聴覚に支障をきたすことがある」との通知。さすがアップルウォッチだと感心したが、騒音と音楽の違いを判別するのは難しいのだろう。

初めのうちは、ドラムの連打を聴くよりも、見とれてしまった。しかし、ベースの低音が調和し、サックスとピアノが重なることで、重厚な音楽として全体に響き渡った。

圧巻だったのは、ゲストの「MarSA」さんのボーカル。もちろん知らない曲ばかりだったが、彼女の熱唱と巧みなMCによって、すべてが一つの飴玉のように甘くまとめてしまった。
1年前に東京へ住まいを移し、この日はわざわざ京都に来てのステージだったようだ。京都にも多くのファンがいるらしく、観客と一体となって会場を盛り上げていた。

7時半に始まったステージは、気がつけば10時を回っていた。盛り上がりは最高潮で、「このまま朝まででも」と思えるほどの熱気だった。

一緒に行ったご近所さんは、私より7歳年上。現役で社交ダンスをたしなむ彼女は、「最高だった!」と体を揺らしながら興奮気味に話していた。シャンソンやタンゴよりも刺激的だったようで、新たな音楽の楽しみを見つけたのかもしれない。これこそが健康の秘訣なのだろう。

帰り道、真っ暗な町に出ると思いきや、煌々と明かりが輝く祇園の街並みに再び驚いた。まるで別世界のような夜の京都。初めてのロックコンサート体験は、音楽の新たな魅力を知る良い機会となった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

skogBLOG内の記事検索

カテゴリー

過去の記事

生活・文化の情報収集

ブログランキングで生活・文化関連の情報を収集できます!
ページ上部へ戻る