シネマ こんにちは、母さん
寝不足でズキズキと頭痛がする「キャンセルする」と、何時言い出そうかと思いながら言い出せず、迎えの車に乗って久しぶりにユナイテッド・シネマに出かけた。
数日前に急に決まった話で、ストーリーの予備知識なしで出掛けたけれど「こんにちは、母さん」の映画が始まると直ぐに物語に没頭した。
主演の吉永小百合は同世代、ストーリーは私世代の等身大の物語で毎日繰り返される普通の生活だ。
それを、山田洋次監督の脚本は飽きさせない物語の展開に仕上げているので、どの世代にも感情移入出来る作品になっている。
緻密に編んだセーターのような作品だと思う。
祖母、息子、孫の三世代を軸に、恋愛、離婚、リストラ、不登校のどれか一つはどの家にも思い当たるのでは。
家族を取り巻く登場人物は、ボランティアグループと缶拾いの老人や幼馴染達で、東京ツリーの見える隅田川岸で繰り広げる物語。
昭和の匂いがプンプンする。
大泉 洋は、何を演じても上手い俳優さんだ。
エンドロールが終わり電気が点くと、観客は3人。
立ち上がると頭痛は消えて、不思議なくらい体が軽くなっていた。
家庭でもシアターの出来る時代だけれど、大型スクリーンは流石に違う。
たまにはこんな日もいいな。
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