帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ|明日もいち日、ぶじ日記 ‐ 高山 なおみ
何とも長いタイトルの本だった。
こういうタイトルを付ける著者に関心があったので、図書館で借りてきた。
図書館についてだけれど、図書館の本を借り始めた頃は、手に取るのをためらうほど汚れた本だと感じていたけれど、慣れるのって恐ろしい。考えなしに手当たり次第に借りられるので思いがけない本まで借りてしまう。
この長いタイトルの本に出会った場所が書店だったら、読んでいたかどうか分からないもんだ。
高山なおみさんについては、料理家と言う知識しかなかった。
何となく、40代くらいの若い方ではなかろうかと思っていた。
意味のありそうな長いタイトルに惹かれて手に取った。
何となく近しい感覚が感じ取れたからだ。
実際の高山さんは、還暦が見えてきた年齢の方で、私の思い込みとは全く違う人物像が著書に書かれていた。
タイトルは、重病の家族が入院する病室で繰り広げられる風景を背景としていた。
病室にある重たい空気と廊下に灯る薄い灯りを思い出した。
並行して読んでいる「明日もいち日、ぶじ日記」と同じく、淡々と日常が綴られた日記風随筆だ。
以前読んだ武田百合子著の富士日記にも通じる所がある。
それぞれのページにはその日のメニューとレシピが書かれているところが料理家の本らしい所。
高山なおみを定点観察をしているような本だ。
少し、高山さんに近づいた気がする。
これからはレシピに挑戦しよう。
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