あの道この道い今の道ー大橋 歩著

大橋歩さんは、はるか遠くを歩く憧れの女性だった。
この本の書評を読んだ時に「気が合いそう」とピンときた。

大橋さんが70才を前にして、来し方から今を、そしてその先への思いを綴った短文がイラストと共に描かれている。
等身大の飾らない本音の文章は、膝を打つほどに同感しながら1時間で読み終えた。
2回も読んだ珍しい本である。そして遠くを歩く人と思っていた大橋さんを身近に感じた。
本の上梓から15年、大橋さんは80才を越えている。この本を大橋さんが著わした時の年齢を私は10才も超えている。
けれども価値観の話なら今でも同じだ。
先日「価値観の価値」と言うブログを書いたけれど大橋さんに於いても「価値観」は時により変わる。

例えば洋服はバンバン処理してもブランドバックは倉庫に保管した。
一時期、今思えば馬鹿々々しくてもブランドバックを欲しいと思う時期があってそういう結果になっている。
バックは倉庫から出すこともなく時が過ぎ全くの不用品になっている。
そして、「もしお金に余裕があればお風呂や台所を直したい」と。
年を取ると言う事はそう言う事なのよね。

もう一つ私が一番気になる話
それは「トイレ」
トイレと玄関はきれいに掃除をしておこう。
「玄関は第一印象」「トイレは生活全部の印象」になる。
トイレは毎日サッと拭いているのに、たまたま早朝に出かける時に「トイレをお借りしたい」と言われ、その日は朝の慌ただしさで掃除が出来ていなかった。その時は恥ずかしさのあまり謝ることも出来なかったそうだ。だらしがないと思われているだろうけれど、掃除をしてなかったのだからそう思われても仕方がないと記されている。
最近は何処のトイレも綺麗に管理されて日本ほど清潔なトイレは無いと思っている。
色々なトイレの話が書かれてるが、印象に残ったのは京都の割烹で男性便器に杉の葉がドンと詰めていたそうだ。
それは素敵だなー、流石にに京都。
私が、トイレでこだわるところはトイレットペーパーだ。
最近はホテルは当然、道の駅に至るまで目を見張るようなトイレが出来てペーパーも潤沢に置いている。
私が気になるのはペーパーの質だ。
たまに切れ目のないペーパーや障子紙かと思うような硬いペーパーに出くわす。
奈良の有名な女性が経営する店舗のトイレがそのペーパーだった。
わが目を疑った。衣食住を提案する方なのに。
多分その女性の預かり知らぬ範疇なのだろう。

この本は元気が出る。
読了後に胸のつかえが下りてすっきりした。
きっとパワーのある人だろうと思っていたら今でも展覧会を開催したりインスタを発信したりしている。

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