モネと竜馬|高知の旅

我が家から高知県北川村の「モネの庭」までは400kmの距離、時間にして5時間半もあれば到着する。
それなのに何故か四国は遠い。
橋を渡るからなのか、南下する旅に慣れてないせいか。
ぐずぐず思いながら数年が経過した。
多分行くことは無いだろうと思いかけた矢先に、家人が珍しく「高知に行って見たいなー」と言い出した。
どうやら、「竜馬」に少々の興味があるらしい。
そうと決まれば話は早い、家人の「竜馬「」と私の「モネの庭」を見に行こう計画は一気に進んだ。

2泊の計画で新幹線、特急、レンタカーで組み合わせた。
それでも高知駅までは4時間半かかり、モネの庭には駅から1時間かかる。
マイカー移動と時間的には変わらないけれど、たまには家人にもゆっくりと居眠りをしながらの旅をしてほしかった。
台風接近の天気予報に雨具の準備をすると、旅行かばんは案外重い。
幸い、台風はそれて暑い暑い南国の残暑はつらかった。
旅行の一日目は目いっぱい「竜馬の日」翌日は「モネの庭と室戸岬」最終日は「牧野植物園」
これで精いっぱいのスケジュールとなった。

岡山からの特急は丸亀から四国山脈を縦断するように真っ直ぐに南下して、高知駅に滑り込んだ。
途中、吉野川流域の風光明媚な観光地、大歩危、小歩危は大勢の人が急流下りを楽しんでいる様子も車窓から見て取れた。
そこから小一時間で高知駅に到着する。

私は憧れの「モネの庭」に漸く行けた。
前日までの連休で、大変な人出と聞いたけれど、私が行った日は10人も見かけなかった。
閑散とした庭内を我が庭のように歩いて堪能した。
残念なのは、台風の予報で一眼レフを持たなかった事だ。
この晴天、人出のない庭、好きなだけ写せるチャンスだったのに。

北川村のマルモッタン「モネの庭」はフランス以外では世界に一か所その名前を冠することを許されている庭である。
この庭が、関東ではなく何故四国に出来たのか、しかも室戸岬に近い寒村の北川村なのか不思議でならなかった。
庭の手入れをされている方と立ち話で、その歴史を、お聞きした。
偶然から発展していったようだけれど、この村の必死の思いは政治の力では動かないものを動かした感動があった。
詳しい経緯はホームページで。⇒
今年で20周年になるモネの庭に今春新しい庭がオープンした。


ボルディゲラの庭

リヴィエラとして知られる北イタリアの地中海沿岸にスケッチ旅行をしたモネは、このボルディゲラの土地にすっかり魅了されて沢山の作品を残した。
地中海の乾いた空気と台風銀座の高知は気候が違いすぎる。
地中海との世界観が薄れてきたことに伴い、2020年、20周年記念事業として、その輝きを取り戻すために「光の庭」を全面リニューアルした。
白い花こう岩を多用、新たに樹齢100~300年のオリーブ13本を植えたほか、ヤシは8種57本を植えた。
そして、実を付けたレモンの黄色、オンツツジのピンクが映える庭に生まれ変わった。

モネが描いた作品そっくりの土佐湾と田野町の町並みの遠景は、モネの愛したボルディゲラに酷似していて想像以上に驚いた。
青いスイレンが咲いている時間に合わせて訪問したけれど、ボルディゲラの庭に入るとスイレンの事をすっかり忘れてしまうほどだった。

スイレンの水の庭からボルディゲラの庭に行くには、メタセコイヤの並木を抜けて行く。
これが、とてもいい雰囲気だった。

ここまでそっくりに造り上げたのは「土佐のいごっそう」でなければ挫折しただろう。
四国が少し近くなった感じがした。

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