自転車と渡し船で巡る琵琶湖を、夢想する

日本で一番大きな湖と言われる琵琶湖だが、ここに住んでいると「もう少し小さくてもいいのになあ」と思ってしまうのが正直なところだ。

昨日、たまたま湖東から湖西へ向かう道を車で走った。すると、思いがけず心を奪われる風景に出会った。琵琶湖の向こうに見える比叡山、そして比良山系の山々が、笑っているように見えた。
その手前には優雅にアーチを描く琵琶湖大橋。雪解けが進み、山々は春らしい柔らかな色に変わり、湖面はキラキラと光っている。まさに躍動する春そのものだった。


もし私が初めてこの地を訪れていたなら、きっと一生忘れない景色になっていただろう。そんなふうに思わせる力が、この場所にはある。

だからこそ、以前から感じている「勿体なさ」が、また頭をもたげてくる。
滋賀県は、この琵琶湖という圧倒的な資源を、まだ十分に生かしきれていないのではないか、と。

ヨーロッパを横断するサイクリングルート「ユーロヴェロ」をテレビで見たことがある。整備された道、洗練された景観、地域と観光が見事に結びついている。
一方、琵琶湖にも「ビワイチ」と呼ばれるサイクリングロードはあるが、正直に言えば、その差は小さくない。道路整備や景観づくりの面で、まだまだ伸びしろがあるように感じる。

例えば、ふらりと自転車で訪れた人が、気軽に対岸へ渡れる渡し船があったらどうだろう。湖北からは船に乗り、白髭神社の鳥居や竹生島を巡り、そのまま長浜へ渡る——そんなコースがあれば、きっと心に残る旅になるはずだ。
自転車と渡し船を組み合わせた周遊ルートは、想像するだけでも楽しい。

湖西は土地が限られ、産業の発展には制約があるかもしれない。しかし、その分、手つかずに近い美しい風景が残っている。湖東には歴史ある町や文化財が点在し、歴史好きにはたまらない場所だ。これらをつなげて、琵琶湖をぐるりと一泊二日で巡る旅。一部は自転車で、時には渡し船で移動する。そんな旅の形が、もっとあってもいいのではないだろうか。

昨日の風景があまりにも美しかったので、また頭の中でいろいろな妄想が広がっている。けれど、その妄想は決して的外れではない気もする。

この湖には、人の心を動かす力がある。その力を、もう少しだけでも生かせたなら——そんなことを考えながら、今日も琵琶湖を眺めている。

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