憧れのジーンズ:半世紀越しの夢

ジーンズに対する憧れは、私にとって長い間の夢である。しかし、その夢はいつも遠く、手の届かないもののように感じてきた。硬くてごわごわした生地に手を出す勇気がなく、友人たちの中でもジーンズを履く人はごく少数である。それでも、ジーンズをカッコよく履きこなす彼女らの姿にいつも羨望の眼差しを向けていた。

細身の人が履くもの、というイメージに囚われて、自分には無理だと諦めていた時期もある。しかし、アメリカの日常着であるジーンズには、どんな体型の人でも合うサイズがあるはずだ。映画の中でベルトの上にお腹が乗っている人でもそれなりに履きこなしているのを見て、希望が湧いてきた。ジーンズを愛する友人から「最近のジーンズは柔らかく、伸縮性もあるからきっと似合うジーンズに出会えますよ」と励まされるも、やはり手が出せずにいた。

この春、久しぶりに出会ったskog時代の作家さんにジーンズの夢を語ったところ、なんとオーダーメイドで縫っていただけることになった。ジーンズを仮縫い付きでオーダーするのは大袈裟かもしれないが、憧れのジーンズだけは野暮に履くわけにはいかない。そしてついに、自分のスタイルにぴったりと合ったジーンズが出来上がった。

初めて自分のために作られたジーンズに足を通した瞬間、その柔らかさとフィット感に感動した。しかし、見た目に関してはまだ少し自信が持てないのが正直なところだ。自分モデルではカッコよさに欠けるかもしれないが、それでもこのジーンズは特別な一本である。

今はまだ家族にも披露していない。もしけなされたら、私の半世紀に及ぶ憧れのジーンズの夢が崩れてしまうかもしれないと、少し不安に思っているからである。しかし、自分にフィットしたジーンズを手に入れたことは、大きな一歩である。自分自身のために、まずはこのジーンズを楽しんでみたいと思う。

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