山は白くなり、きなこは初めての洋服を着る

暑いにつけ寒いにつけ山を見ては天気を占う。
比良山系も積雪しては消え、また積りを繰り返していたがいよいよ本格的にわた帽子をかぶった。
陽射しを受けて輝くさまは美しいけれど、ひとたび曇ると「比良下ろい」という冷たい強風が麓を襲う。

そんな寒い日は、心臓病のきなこには室内との気温差が堪えるらしい。
元々服を嫌がる子だったので、トリミングの時に付けてくれるバンダナさえ取っていた。
けれどそうも言っておれない病気を持ち、高齢にもなって来たので、そろそろ散歩には洋服が必要になって来た。

先輩トイプのメリーちゃんのお母さんはニット作家さんでメリーちゃんは洋服持ちなのだ。
電話をすると「そうそう、急激な気温の変化は体に毒よ」と言って早速届けてくれた。
「きなこ―、これは作家さんの作品で、私のセーターより絶対高いと思うよー」と娘はしきりにきなこに恩を売っている。
ハーネスに慣れていた所為か案外すんなりと着てくれた。
散歩嫌いなきなこは、洋服を着せると散歩に行かされると思うのかクッションにしがみついて拒否の体制に入る。

そういえば、きなこに散歩を付き合ってもらっている家人は
「きなこは人間語が分かるみたいやけど、俺は犬語は分からんわ」
「あなたは、きなこ以下ってことね」
と、私に言われても嬉しそうに目じりを下げている。

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