眠れぬ夜とシャンソンの調べ

日曜日、体調は最悪だったが、シャンソンのコンサートに出掛ける予定があった。私ひとりならキャンセルもできたけれど、3人での約束だったため、何とか準備をして出かけることにした。

体調が悪かった理由は、前日に受診した耳鼻科の帰り道で突然始まったくしゃみが、一晩中止まらず全く眠れなかったことだ。耳鼻科では狭い鼻の中にカメラを入れたため、鼻の壁に傷がついたのではないかと思っていた。一か所にしつこい違和感があり、それが原因かもしれないと考えていた。

しかし、日曜日に耳鼻科はどこにも緊急受付がなく、仕方なくネットで調べると、「アレルギー」が同じような症状を引き起こすことがあると分かった。鼻の奥に感じるむずがゆさが、止まらないくしゃみを誘発していたのかもしれない。そこで、とりあえずアレルギーの薬を飲み、むずがゆい部分に軟膏を綿棒で塗ってみた。

そのおかげでくしゃみは収まったものの、睡眠不足のうえにアレルギー薬の影響もあり、行きの車中では爆睡してしまった。何とか目を覚まし、よろよろとライブハウスへ向かった。

この日のステージはベテランの「中村扶実さん」と「彩世ゆりさん、七瀬紫さん」によるシャンソンライブであった。
3人の歌手さんはこの日初めて出会ったばかりと言う紹介であった。
ベテランの中村さんとの差はあるものの、若い声も心地よかった。こういう機会で新しい歌手さんに出会えるのもライブハウスの楽しみである。
バルバラの「黒い鷲」やピアフの「パダンパダン」「群衆」といった懐かしいシャンソンの調べが心地よく響く。会場は満席で、珍しく男性のお客様が多かったのが印象的だった。

しかし、第2部に入ると、私はほとんど記憶がなくなってしまった。フィナーレの大きな拍手で目を覚ますという、出演者の方々には大変失礼なことをしてしまった。

ピアノの演奏がまるで子守歌のように感じられ、場違いなところで深い眠りに落ちてしまったが、その眠りは子供の頃のように心地よいものだった。

そんなわけで、体調は最悪だったものの、結果としてシャンソンとともに不思議なひとときを過ごした一日だった。

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