捨てることで軽くなる心

「捨てて心が軽くなる100のこと」は、日ごろのモヤモヤの解決法を見事にまとめた雑誌である。
書店でパラパラとめくっているうちに、その面白さに引き込まれ、つい購入してしまった。
特に印象的だったのは、「むかつく失礼な一言を切って捨てる方法」の項目だ。
その正解は、「さすが今のは傷つきました」という返し方である。
また、逆に「勉強になるわー」と言われた場合、それは嫌味を込められている可能性があるので注意が必要だ。
この雑誌は「60歳を過ぎたら」と書かれているが、80歳を過ぎても新たな学びが多くある。
内容は76の項目に分類されており、どの項目も「なるほど」と思えるタイトルが付けられているため、自分の気になるところから読み始めることができる。
最後の76番目には、大阿闍梨・塩沼亮潤さんの言葉が紹介されている。
「忘れて」「捨てて」「許して」「諦める」という生き方について書かれており、捨てる対象は「モノ」だけでなく、「心の中」にも及ぶことがわかる。
具体的には、
捨てるもの:「身の回り」「しがらみのある人間関係」
見直すもの:「健康」「生活習慣」
改めるもの:「お金の使い方」
役割を脱ぎ捨てるもの:「家事」
そして、「自分の人生なのだから、うまく終えるための『明日への準備』を始める」というメッセージが込められている。
また、雑誌の編集の見事さにも感動した。
簡潔な指針でありながら、軽やかに読むことができる構成となっている。
最後に、本書を読んで気づいたのは、「絶対に手放せないもの」として浮かび上がるのは「一生ものの友人」だということだ。
物や役割を手放し、心を軽くして生きることは大切だが、人とのつながりこそが人生の豊かさにつながるのではないだろうか。
本書を通じて、自分にとって本当に大切なものは何かを見極めるきっかけになった。
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