過去の記事一覧
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知らぬ間に、平岩弓枝の世界へ
2025.11.2
詳細を見る最近、心を掴まれる小説に出会うことが少なくなり、本棚も静まり返っていた。 そんな折、ふと手に取った一冊「女の家庭」が、思いがけず新しい扉を開いてくれた。 手元にあったその本…
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学ぶことの意味を教えてくれた‐高田郁著『星の教室』
2025.10.28
詳細を見る坂本九の「見上げてごらん夜の星を」は、永六輔が夜間学校に通う学生のために書いた詞であるという。 同じく「上を向いて歩こう」は、安保闘争に敗れた自分たち若者を励ますために作られたも…
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契り橋と幾世の鈴──商い世傳の余韻
2025.10.3
詳細を見る『あきない世傳 金と銀』本編を夢中で読み進め、読み終わったときに物語は完結したものと思い込んでいた。ところが続編ともいうべき特別巻があると知ったのは、つい最近であった。しかも上下二…
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こっそり読んだ手紙が教えてくれたこと
2025.9.29
詳細を見る『暮らしの手帖』三十八号を購入した。 毎号楽しみにしている「家庭学校」を読んで、今回はとても心に残る投稿に出会った。 タイトルは「こっそり読んだ手紙」。 投稿者が中学…
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NHKドラマ再放送 浅田次郎『母の待つ里』
2025.9.20
詳細を見る浅田次郎の本は、二度目に読んでも初めてのように飽きることがない。大抵、心の琴線を掴まれてしまうからである。 「母の待つ里」がNHK土曜の夜に再放送されている。昨年の秋に初めて…
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宮本 輝著-潮音 ― 富山の薬売りが動かした明治維新
2025.8.31
詳細を見る宮本輝の『潮音』は全四巻からなる大河小説である。読みごたえは途方もなく、どれだけページを重ねても物語は終わらない。十年の歳月をかけて生まれた作品であることが、ひしひしと伝わってくる…
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吉田修一著『愛に乱暴』読まされる感覚に引きずられて
2025.8.3
詳細を見る「読まされる本」というものがあるとしたら、それがまさに『愛に乱暴』だった。読みたいと思って手に取ったはずなのに、途中からはもう、自分の意思ではなかった。目が離せない。でも心地よくは…
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やくざ×歌舞伎×愛──『国宝』が凄すぎた話
2025.7.14
詳細を見る映画で心をつかまれ、原作で魂を持っていかれた──やくざと歌舞伎、二つの異世界が交差する小説『国宝』は、愛と芸に生きた男たちと、それを支える母と妻たちの物語だった。 映画『国宝』を…




