女ひとり寿司 ‐ 湯山 玲子

湯山玲子著「女ひとり寿司」この本を書店の棚に見つけた時は思わずニンマリだった。
湯山さんが言うように女ひとりの外食などいまや珍しくもないけれど、それが寿司屋となると途端に敷居が高くなる。
フンフン、そのとおーり。
すし屋は男が幅を利かせ、女は連れられていく場という固定のイメージはぬぐえない。

この本は、有名高級寿司屋に女ひとりで単身突撃をし、寿司のうんちくから主人の品格また常連客の態度、居合わせる男と女をディープに観察している。
外食の中でも日本食その中でも割烹、寿司屋は女ひとりで到底入れるものではない。
寿司屋というのは男が上司に連れられて足を踏み入れ、寿司の食べ方、店主との会話、手順、魚の味を覚え、男の品格を作る場所。
それが男の牙城という雰囲気をかもし出す場所になり唯一男が優位に立つ場所でもある。
湯山さんが、真っ先に突入したのは「銀座 九兵衛
ここでは男子校に赴任したマドンナ先生のようにいい気分になったらしい。
主人の客を区別しない態度が「実るほど頭の下がる・・」と納得させられたようだ。
羨ましいのは湯山さんがお酒を飲めること
私は寿司屋でおつまみをつまみながらお酒を飲むという芸当は出来ない。
それで、いきなり握って欲しいと思うほうなので、高級寿司屋は勿体無い部類の人間である。
家人と寿司屋に行くと飲めない家人が刺身をオーダーする事があったけれどサラリーマン修行の結果だとは今日まで知る由もない。
ただし、湯山さんが突撃した寿司屋はお一人様バッグの中に2,5000円くらいの予算を持たなければ足を踏み込んではならない所ばかり。
高級寿司屋に出没する、男女を何気に観察しているが中々鋭い。
面白く読み飛ばせる本だった。

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