旧竹林院 – 今年最後の紅葉は「テーブルもみじ」を鑑賞する

紅葉名所の各地を旅してきたが、地元にも観光バスがやって来る紅葉の名所がある。
前日の激しい雨でほとんどの紅葉は散ってしまったと思ったけれど「もみじ祭り」の最後に旧竹林院を訪ねた。元は比叡山の僧侶の隠居場で里坊として使われていた。
毎日近くを通るけれど駐車場は満車で観光バスが停まっているのを見ると「また今度」と後回しにしてきた。
もみじも散りかけその上に雨が降り、いよいよ最後となった日の開門9時前に到着した。
9時になると、すぐに案内された。京都のように次々と人が続くわけでなく私の後は一人だけ、ちょっと拍子抜けした。
「1階と2階をご覧ください」のご案内があったので1階の座敷に入った。座敷のテーブルに紅葉が写り込むと評判を呼んでいる部屋だ。
「床もみじ」ならぬ「テーブルもみじ」だが、誰もいないのであれこれと写してみた。
広い座敷を独り占めする時間が持てた。こんな贅沢な時間はもう二度とないだろう。
かなり長い時間座敷に座って散紅葉を眺めた。
1階からも2階からも庭を眺めると形のいい松が築山に見える。
回遊式になっている庭を一周すると手入れの行き届いた苔の庭に前日の雨でベタベタになったもみじがへばりついていた。それも様になる。
日吉大社のお神輿が駆け下りてくる八王子山を借景とした庭は、国指定名勝庭園、景観重要建造物と指定されている。
庭には茶室が2棟と東屋がある。茶室のそばを通る時「キーン」というような水音が聞こえた。「水琴窟」のような音だった。
辺りを見回すと、音源はここで、ほそーい水が落ちていた。近くて遠かった「竹林院」
青紅葉もきっといいだろう。これからは、季節ごとに訪れたい。
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