若狭の春|神宮寺お水送り

奈良東大寺二月堂のお水取りは、その10日前に、若狭神宮寺のお水送りから始まっている。
若狭は我が家からは近いし、人出も奈良に比べれば楽だろうと思って出掛けたら、予想外の人出でリンクした映像以上を見ることは出来なかった。

午前中から行事は始まっていたけれど、クライマックスは夜なので夕方から出掛けた。
6時に山伏姿の僧が法螺貝を吹きながら北門から現れると、次々に白装束の僧が続いた。

多分この装束は神宮寺のご住職で香水を遠敷川に流す方ではないかと思われるけれど、見慣れない装束で、事前に写真を見てなかったらチョット怖かったかも。
そういえば奇祭りと紹介する記事もあった。

北門から境内に入り本堂に上がった僧侶たちにより30分間ほど修二会が行われた。
その間、外気温は段々と下がって、方々で炊かれている篝火だけでは足元から上がって来る冷えは防ぎようがなく、境内を埋め尽くした人々も無口になってひたすら耐えた。

大松明の火は本堂の中で点火されて出て来た。

7mの大松明は境内の廊下を走り、火の粉を散らすとダッタンの行から大護摩の行に移った。
時々聞こえる般若心境以外何も見えない、何も分からない。
待ち飽きた人々の話声が聞こえてくるようになった頃、空まで届くかと思えるような火柱が上がり護摩炊きはクライマックスを迎えた。

参列の人々は、事前に買って、願い事を書き込んだ手松明に護摩炊きの火を移すと、次々に2km先の鵜瀬に向かって歩き始め、それは長い行列となった。

途中から風が強くなると、手松明を持つのも中々難しい。
例年3000名位と言われる参列者だったけれど、今年はどうだろうか。
見渡す限りの松明行列はきっと3000名以上だったのではないだろうか。
今年は暖かかったので私も参加できたし、観光バスの多さには驚いた。

私が鵜瀬に着いた頃には護摩炊きも始まっていたけれど、遠敷川の河川敷は石だらけで危なくよそ見出来ない。
モクモクと上がる炎と煙で余計に見えない。
時折の強風で人の動きが見えるけれど「止まらないでくださーい」の声で前に前に進むだけ。
よく見ると、お水送りを間近で見学出来ている人たちが居る。
「あの方たちは、どうしてあそこまで行けるのですか?」
「中松明ですよ」
「中松明って何ですか?」
大松明と手松明の間に中松明があるらしい。
地域の方とか、多額の寄進者なのだろうか。
netで中松明を持つのはどうすればいいのか探したけれど、さっぱり分からなかった。

お水送りの雰囲気は味わえた。
中松明が入手できれば、もう一度味わいたいけれど、手松明では詳細は何も分からないだろう。

10日後の3月12日に二月堂で「お水取り」の行事が行われる。
奈良の春も、もう直ぐ。

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