風たちぬ
山帰来
居間のガラス戸を開けると冷気を含んだ風がいきなりは入り込んだ。こんな朝は「風たちぬ、いざ生きめやも」と言う言葉が頭をよぎる。
我が家は白樺林のある軽井沢のようにかっこよい場所ではないが、久しぶりにホッとする朝の空気がした。
今年の暑さで疲れ切ったハナミズキとエゴの木が葉の先を茶色に変えてしまった。
エゴの木の1本が特に調子が悪く黄色くなった。花の後の小さい実が風が吹く度にパラパラとガレージの屋根に落ちる。多量に落ちるのでびっくりするほど大きな音がする。
春には白い花がびっしりと咲き幹を覆い尽くしていたが最後の力を出しきったのかもしれない。
今年の暑さは格別だったが、やっと涼しくなったのだからいざ、生きめやも。
エゴなどと言う名前をつけられてさぞかし不満であろう木は、知らん顔をして又ぱらぱらと落ちて来た。
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