庭は暖かい

小さなフロントガーデンは振り出しに戻った。
今年は前面道路の工事が続きこの庭は落ち着いた作業ができていなかった。
それで、植えたものの記録も書いていなかった。
跡形もなく掘り返された土には苗の痕跡さえ残っていない。
モノは考えようで、バラの誘引には便利になった。
バラ師匠にご指導をお願いすると、絵筆を鋏に持ち替えて直ぐに来てくれた。
来るなり「これは何事・・・・・」
今年の春は例年以上に素敵になると楽しみにしていてくれた師匠は絶句。
私なら、泣くかもしれないと同情してくれた。
「でも~、実は災い転じて・・・」という説明にも私以上に落ち込んでしまった。
ところが、バラの誘引を始めると何もかも忘れて、あちらに引っ張りこちらに引っ張り夢中になった。
私はバラを留めるワイヤーと鋏を持って右往左往するばかり。
途中で小雪が舞い始めたけれど、それも気にならなかった。
ひとしきり誘引が終わると、すっかり気分が変わり「違う庭を造るのもいいチャンスかも・・」と気持ちが晴れやかになったようだ。
師匠は展覧会用の絵を描いているのでご自分のバラは未だ誘引できていないというのに。
ひと時庭を回って、球根の芽を見つけたり、苗が小さく芽を出しているのを探したりしていると、春がそこまで来ているようで、気持ちが暖かくなった。
この庭に花が咲くのは3.11を越さなければならない。
この日を認めなければ春は来ない。
東北に本当の春が来るのはいつになるだろう。
最近はニュースを聞くのが疎ましい。
政治は誰のためにあるのだろうか。

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