• 2012.1.10
• 日常生活, 家族
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2012年　始動

「竜宮城に長居をし過ぎた。」
と言って家人は今日、比良に帰っていった。
2週間ぶりくらいに一人の時間が訪れた。
さて、何から取り掛かろうか。
毎日、あれもしたい、これもしたいと考えていたのに、一人になるとさっぱり思い浮かばない。
そうだ、物を詰め込んだ引き出しを整理すれば何か思い出すだろう。
ところがこれが大変なことの始まりだった。
絵葉書、写真が出て来る出てくる。
去年の楽しかった旅の思い出ばかりが走馬灯のように現れる。
今年はどんな旅をしようかと、頭はそちらに走り始めた。
気がつくと黄昏時。
スーパーから走って帰れば、千切れんばかりに尻尾を振って歓迎するのはきなこだけ。
なんだか調子が出ない。
引き出しの整理が終わる頃には
「お茶にするかー」と何気に出てきたコーヒーが出てこない。
真っ暗になった室内に久しぶりに一人でいると無性に寂しく感じる。
多分、明日には慣れるから家人を竜宮城に誘うことはしない。
家人も静かな比良では読書も進まず、また居眠り読書を始めているのだろう。