小林カツ代と栗原はるみ ‐ 阿古 真理

雨が去ると、夜の気温がグーッと下がってきた。シャワーで済ませていたお風呂も湯船に浸かりたくなる。そして秋から初夏までの読書期間が始まる。

8月21日に京都BALビルが改装を終えてグランドオープンをした。
以前より立派になって、まるで外国のような雰囲気がする。
目的の丸善は地下1Fと2Fに広々と作られていた。書店で新しい本に触れるのは心が浮き立つ。
書店に来なければ見つけられなかっただろう1冊を見つけた。

「小林カツ代と栗原はるみ」
副題に「料理研究家とその時代」とあるように、小林カツ代と栗原はるみのことを書いているわけではない。

飯田美雪から高山なおみまでの16名の料理研究家を本格派から創作料理、ハレ(行事やパーティー)からケ(日常惣菜)までに分類をして、その料理はどういう背景の下で発表されたかを歴史背景と共に書かれ、そしてレシピは女性の生き方に、どういう変化をもたらしたのか興味深く書かれている。
時代はバブル期に進み、共働きが当たり前になってからの家庭料理は料理研究家のさきがけ飯田美雪のレシピでは間に合わない。
そこで、小林カツ代の時短レシピが脚光を浴びることになる。
カツ代から息子のケンタロウのレシピの頃に女性はますます外で働く時代になった。
料理本の背景として、面白く読める本だった。

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