姉母の転倒事故|昼寝の快楽
姉母が転倒したと電話が入ったのは、木曜日の朝だった。
入所以来電話が途絶えてホッとしていた時に思いがけない電話を頂くとつい構えてしまう。
電話の向こうの声が落ち着いているので、まずは大丈夫だろうと息を整えて話を聞く体制になった。
早朝、1時40分と4時に姉母はベッド脇に倒れていたという事だった。
骨折はないという事でまずは、胸を撫で下ろしたがベッドにいる姉母が何故転倒するのかさっぱり訳が分からない。
どうやら施設は新設という事もあって人手不足、出来れば病院に連れて行って貰えないだろうかというのが主題のようだ。
病院通いは私の得意分野と施設はよくご存じなのだ。
足の打ち身は無かったものの、顔から落ちたのか右頬に大きなガーゼを貼られて血の跡が痛々しく残っていた。
4cmと1.5cmの傷が2ヶ所で縫わなければならないかもと言われて外科に行った。
どうやら頬の皮膚が剥けていたらしく、皮膚を持ち上げて頬に貼り、上からメッシュのガーゼで抑えると縫合の効果があるそうだ。
全治2週間の診断だった。
一体どうしたのかと聞くと「ご飯をよそっていたからお手伝いしようと思った」という事だった。
今日、再度聞いても同じことを言う。
施設の人にお聞きすると既にパジャマのボタンをはずして、着替えようとしている雰囲気があったそうだ。
その時は「おばさんが来て、手伝ってと言われた」と言っていたので「幻覚を見るようになったのかと心配しました」という事だった。
私は余り心配はしていない。
入所当時はベットの中ばかりにいたのに、今はリビングに出てくるようになったし、自分で起きて着替えようとしているという事は体力がついて来たという事ではないかと思っているからだけれど。
「もう、お手伝いしなくていいからね」と何度も言ったけれど、分かってくれたかしらん。
今週は毎日出かけたので流石に疲れた。
病院から帰って、眠くなるのに任せて目を閉じたら1時間爆睡した。
こんな眠り方をしたのは前は何時だったのか思い出せないほど快楽の眠りだった。
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