金沢ぶらぶら坂巡り – 主計町|金沢市
金沢には路地好きには興味をそそられる坂道がある。
中でも一番は主計町にある。
浅野川を挟んで東茶屋町と反対側にあり、川に面して御料理やさんが並ぶ細い通りがあるだけなので、東茶屋町程の賑わいはない。
そもそも東茶屋町、西茶屋町に対して主計町(かずえまち)と言う読み方も独特である。
江戸時代、この主計町には加賀藩士の「富田主計重家(とだかずえしげいえ」の屋敷があったのが由来とされている。
主計重家は加賀藩の重鎮で正室は加賀藩、前田利家の孫娘である。
主計町には、秘密めいた興味深い路地階段がある。
昼間でも日差しが届かない坂と言われている。
階段には苔が生えてそれらしい雰囲気がある。
旦那衆が人目を避けてお茶屋さんに通った道とまことしやかに伝えられている。
その割にはあっけなく短い階段で、民家の庇に手が届きそうな感じがする。
この階段を登っていくと久保市乙剣宮という神社に続いていて、神社の向いは泉鏡花の生家で今は資料館になっている。
泉鏡花といえば、幻想的な作品が多く、鏡花が育った環境や出来事が深く関係していると言われるとこの暗がり坂が鏡花に与えた影響もあるのでは、などと考えると秘密めいた坂が特別に見える。
その反対にあるのが「あかり坂」
命名は五木寛之で上り坂の標柱に
「暗い夜のなかに明かりをともすような美しい作品を書いた鏡花を偲んで、あかり坂と名づけた。あかり坂は、また、上がり坂の意(こころ)でもある」と記されている。
暗がり坂とあかり坂はすぐ近くに並行する坂で、意識して行かなければそれと気が付かないほどあっけない。
この日は8時過ぎにホテルを出て、30代に暮らした笠舞に行って見た。
兼六園を通り過ぎて天徳院を目指して走ったけれど、やはり迷った。
マンションの前のブドウ畑が小綺麗な観光ブドウ園になっていて、マンションはかなり古びていた。
当時この部屋からは犀川の花火が良く見えた。
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