ウルワツ寺院物語
クラライ空港発関空行きの日航機の出発は日付も変った午前零時50分。
一日が終わり、眠りに着くまでの時間を最終日に過ごすのはいいような、面倒なような。
他の方は最終日の一日をどのように過ごされるのでしょう。
私は、夕日とシルエットの美しいウルワツ寺院とそこで踊るケチャダンスを最終日の予定に組んだのですが・・。
ガイドブックの通りにウルワツ寺院のシルエットは美しい。
ケチャのリズムを刻む男達の声は声明のようにも聞こえ、癒される。
神秘的なバリの夜
最後の夜にふさわしいムード、しびれるほどの感動。
と言いたかったが、ここは要注意の場所。
犯人は
断崖の景色が美しいと家人が声をかけてきた。
その時、いきなり「ワッ~」という家人の声。
「何、どうしたの」と振り返ると
「眼鏡を取られた」
「誰に」
「猿に」
片手に眼鏡を持った猿は木の上に登り、すばしっこく逃げる。
大勢の人がその猿に菓子を投げて、眼鏡を取り戻そうと追いかける。
サルは眼鏡を右手、片方の手で菓子を巧みにキャッチ。
もうひとつ投げると眼鏡を口にくわえて菓子は両手。
菓子を食べる為には口を開けなければならない。
まるでイソップ物語
呆然と見とれる私は次に自分の身の上にも起きるとは思いも寄らなかった。
そして同じ光景が展開される。
何処からか眼鏡が届けられた。
「わあああ~~ありがとううう」
「チップ」
耳を疑う言葉が返ってきた。
先日ウブドのヴィラで高すぎるチップでヒンシュクを買っているので5000ルピアを出すと横を向き「10000」という。
戻った眼鏡はぐにゃりとまがり、かなりの修理が必要だった。
暫らくすると家人の眼鏡も返ってきた。
10000ルピアを出すと横を向き「20000」という。
ここで漸く猿とコラボレーションされている事に気が付いた。
注意してみると眼鏡を取る範囲はある一角に限られていた。
炎天下で塩を作る人に支払ったのは4キロで50000ルピアである。
それに較べると何とボロイ仕事をするのだろう。
それもウルワツ寺院という神聖な場所で。
本当にひどい最終日だ。
関空に着くなり眼鏡やさんに直行、修理には時間がかかり眼鏡を新調する事になった。
ウルワツ観光は高くつく。
行かれる予定のある方は、眼鏡は必ずひも付きになさる事をお勧めします。
コメント
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とんだ災難でしたね。サルとコラボとは!
夕日の美しさは変わりないようですが・・・。
タケさん
凄く教育されたサルで日光猿軍団の比ではありませんでしたよ。
比良の連中が「流石にバリの猿は怖いもん知らずや」なぞといっているようです。
比良の猿は、ようできひんやろうと・・。
大変失礼致しました(^_^)
子どもの小さい頃、嵐山の岩田山??やったっけで、鞄をひったくられそうになったこと思い出しました。
比良の猿も最近はグッと大胆になりつつあります。
今度出会ったら喝!!を入れてやってくださいまし。
でもやっぱりバリって美しい所ですね。
ほっとママさま
比良の猿は秋の遠足の準備のようです。
柿の実が赤くなる頃にskogの前を列を作って通ります。
比良のお猿も最近大胆ですか。
眼鏡を取られては困りますから私は引きこもりますよ。
先日、お越しいただいたときに「あ、新しい眼鏡かしら?似合ってるわ!」と思っていたのですが、言い出すタイミングがなかったのです。
こういうことだったのですね。
今日、NHKでこのウルワツ寺院を紹介してましたよ。
夕陽の美しさ、ケチャの感動的なリズムは紹介してましたが、お猿と人間のコラボには言及していませんでした。
テレビで見る限りでも神秘的な美しいところなのに、こんなこと、許せないというか、テンション下がりますね。
草庭さん
めがね気付かれましたか?
私はかけている方なので誰かに言われないと眼鏡を変えたことを忘れています。
請求書が来た頃に猛烈に思い出すんでしょう。
NHKの放映があったのですか。
ならば、お猿のコラボもいった方がいいのにねえ。
取材の時は自粛があって誰も被害に遭わなかった可能性もあるけど。
お猿が悪いと言うより生活手段にしているところが許せませんね。