• 2005.6.25
• バリ
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南十字星　１０

１０日間の旅行を終えて関空に着いた。
郷に入ればというのか、バリ島ではヤモリやクモが気にならなくなった。
あちらこちらにペタリと張り付いている。あまり動いている様子はないが、目で追いながら脳の奥で納得しようとしている私がいる。
この頃は夕方の庭に出ると、そこら中にクモの糸が張っている。小さなクモがせっせと仕事をしている姿を余裕で眺めている。
１０日間、すべての情報から離れて暮らした。
サッカーの北朝鮮戦の結果を知りたくて現地に住んでいる日本人３人に聞いてみた。
テレビを持っていれば当然知っていると思っていたが、全く気にかけてもいなかった。
「オリンピックが何時始まって、何時終わったかも知らないよ」「日本を忘れないとここでは暮らせないよ」
私はまだまだ文明病。家に電話していきなり「サッカーどうだった？」が第一声である。
翌朝のテレビでは貴乃花がどうのこうのと、どのチャンネルも同じ調子で放送されている。これが日本らしいといえば日本らしいのだけど、この国が心配になる。