嚥下障害
食事の度にむせを繰り返す姉母に施設から「食事形態を変えてみては」と提案された。
何を食べているのか分からないようなすり身の食事では食事の愉しみは無くなるので、承諾出来なかった。
むせるという事はいずれ嚥下障害の為に肺炎を起こす可能性があるのは良く分かる。
けれど、食べたく無くなればもっと困る。
一口大のおにぎりを作ると、自力で食べている。
副食はスプーンやお箸で口元に運べば7~8割食べる、けれど大よそ1時間はかかる。
施設の方がそこまで付き切ることは出来ないのでお昼は私が介助している。
夜の食事は5割位と聞いているけれどそれだけ食べれば十分だ。
すり身は止めて欲しいというと「キザミ」という事になる。
キザミは噛めない人にはいいだろうけれど、嚥下を助けるとは思えない。
取り敢えずおにぎりが明日から「お粥さん」になる。
姉はお粥さんが大嫌い。
初回は私が居ない時がいいだろうとまるで幼稚園児のような扱いである。
私は「今まで通りの食事をさせたい、それで寿命が短くなってもそちらを選びたい」と思う。
姉母に聞けばどう答えるだろうか。
姉母の命は私の判断にかかってる?
私にも姉母にも残酷だ。
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