家計に届かぬ支援と、届きすぎる実感のなさ

高市政権下の経済対策がいろいろと報じられているが、どうも靴の上から搔くようで、核心に触れた説明がなかなか出てこない。そんな中で、最も早く実行に移されたのがガソリンの暫定税率廃止であった。もっとも、年内は急変動を避けるために補助金で調整する方式が採られたようである。
11月13日から補助金が1リットルあたり5円ずつ増額され、数回に分けてガソリン価格は段階的に下げられるという。12月11日には、暫定税率を廃止したのと同程度の値下げ幅に達する予定らしい。ただ、この制度は「車を持つ人しか恩恵を受けない」という指摘もある。しかし、車を持たぬ者にも関係する物流価格は、一度上がるとまず下がらないのが常である。せめて“これ以上の値上げはない”という安心材料くらいにはなるか、と期待したいところだ。

とはいえ、どうにもモヤモヤが残る。
というのも、11月13日には遠出の予定があり、朝になってガソリンを入れたのである。「当日いきなり値下げはしない」とは聞いていたが、もしかすると、と淡い期待を抱いた。しかし現実は厳しかった。
いつもならアプリのクーポンで9円引きになるところ、この日は5円引きに縮小。
ガソリン価格そのものも前日と変わらず、結果として“いつもより5円高いガソリン”を入れることになってしまった。
今日、改めてスタンドに行ってみると、ガソリン本体の価格が5円下がっており、そこにアプリの5円引きが加わった。前回比で10円安い計算である。しかし、アプリ値引きが目減りしたせいか、“安くなった”という実感がどうにも薄い。今月は既に60リットル給油しているので、単純計算では今後600円節約できるはずだ。数字だけ見れば確かに恩恵を受けているのだが、食品をはじめとして生活必需品の価格が高止まりしているため、実感が追いつかないのである。
車関連で言えば、今年からETCの休日割引が三連休には適用されなくなった。理由は「渋滞の増加」。そう言われると、なんとも“優しくない国”だと思わざるを得ない。渋滞を分散させたいなら、いっそ一年中二割引にでもすればよいではないか。せめて、年に数度のまとまった休みくらいは「出かけよう」という気になる政策があっても良いのではないか。と書いてから気がつく。これこそ“マイカーを持つ人の論理”である。
誰にとっても公平な負担と恩恵を求めるとなれば、やはり消費税という話になってしまうのだろう。しかし、これがまた最も難しい。負担は広く薄く、しかし生活への打撃は重い。簡単にいじれるものではないと痛感する。
経済対策は実行されている。しかし、どれほど生活に恩恵があるのか、どこまで実感できるのか。その距離の長さこそが、今の“モヤモヤ”なのだと思う。
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