身近にある危機ーあなたならどうする?
1週間ほど前、近くのスーパーの駐車場での事
駐車場から車を出そうとすると出口を塞ぐような形で不自然に車が停まっていた。
しばらく様子を見ていると、どうやら大きな声で怒鳴っている男が車の傍に立っている。
急に車がバックを初めた。
ところが車のバックにはスーパーのショッピングカートがある。
そのままバックすればカートも車も無残な形になる。
思わず私は飛び出して、車のバックにあるカートをどけた。
「カートをどかすな。こいつは逆走してきたんだ」
びっくりするような大声がした。
見るとがたいのいい男が仁王立ちしていた。
「車が動かないと後ろの車は出られないんですよ」
その間に、車の運転席にいた女性は頭を下げると出口に向かっていった。
それで一件落着と思った。
件の車が無くなると次は、私が標的になった。
「お前だけよかったらいいのか」
どうやら逆送の車に対して、正義感にかられた男が車を動かせないようにわざわざカートを車に寄せていたという事らしい。
私は車から降りているので防ぐものは何もない。
幸い、怒鳴られただけで、追いかけられなかったから車に戻れた。
それから1週間、こんな時はどうすれば良かったのか考え続けた。
まず車から出るのはまずかった。
110番すべきか。
私が怒鳴られてる逆送車ならば恐怖で頭は回らなかったかもしれないけれど、多分110番するだろう。
その時私は、車の後ろにあるカートをどけて怒鳴られるまでは110番を考えるほど深刻には思ってなかった。
スーパーのガードマンに来てもらう訳にはいかないか。
スーパー側に聞いてい見た。
スーパー側はあまり熱意のない返事だった。所詮駐車場内の事となるらしい。
110番を勧められた。
110番ってどのくらいの時間で動いてくれるのだろうか。
もっと長い時間見ていたら、ほかの車も出られないので騒ぎになっただろうか。
男はもっと激昂したかもしれない。
これは一例だけれど、最近沸点の低い人が目立つ。
怒りの矛先が他人に向かい、誰でもいいから殺したかったと言われる時代だ。
まさか、身近なスーパーでこんなことがあるなんて。
迂闊に出てはいけないと悟ったけれど、私が最初に怒鳴られている時に誰も助けてくれず見ているだけの世の中も怖い。
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