生活と終活と

油絵

「シュウカツ」とタイプすると「就活」が表示された。
「活」の字は前向きな文字「婚活」「妊活」そういえば「生活」もある。
だから「終活」も前向きな行動を表すと私は思っている。
以前は縁起でもないと嫌がる人もいたかもしれないけれど、元気な内に「終活」をやっておくのは案外に楽しいものだ。

始末出来ないもので頭を悩ませていたものに、私が趣味で描いた油絵があった。
50号の大きさなので家の壁では大きすぎる。
しかも、額装すると1枚が7cm以上の厚みになる。
絵を描かなくなった頃に一度整理したけれど、数枚のお気に入りを手元に残した。
手元に残したと言っても壁に掛けるというものではなく、家人が工房にとお借りした部屋に保管していた。
ここ数年は、家人の鉄仕事も縮小して来たので、ここいらで身の回りを片付けようと思うようになった。

家に架けることのない絵だし、何年も観てない絵だから、そのままごみ焼却場に持っていくつもりだった。
ところがご自分が描かれた季節の絵を和紙にカレンダーのプリントにして送って下さる友がいて、ある日突然閃いた。
写真に写しておこうと。
そして、それをハガキにプリントして保管すれば引き出しに収められるのだ。
いやいやA4にすれば壁にも掛けられる。
良いことを思いついたと嬉しくなった。

今日、写真を写すべく久しぶりに絵を見に行った。
多分50代で一番面白く絵をかいていた頃の物だろう。
描いていた時に考えていた段取りが今描いているように頭に浮かんだ。
その頃よく見ていた画集の影響も大きいなー。
業者の方に捨てると連絡していたけれど、見直して本当に良かった。

壁の絵を描くのが好きで、ナイフで絵具を盛り上げては削り、下からチラチラ出てくる色を楽しんだ。
雑巾にローアンバーの絵具をしませて絵の上を雑巾がけして絵の具の調子を合わせていた頃。
あー懐かしかった。

一番頭を悩ますものが片付いた。
家人は鉄工作を趣味にしているので私より始末が悪い。
「この重い鉄を私は始末出来ないから」といくら言っても何処かしこに置いていたいらしく、狭い庭や倉庫の中をパズルのように片付けては押し込んでいる。
家人は鉄に限らない、靴下一足捨てるのも簡単ではない。
私は捨ててから「早まったか」と焦るタイプ。

それぞれの性格に合ったやり方で終活、断捨離がボチボチと進んでいる。

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