うだつの上がる町 – 美馬市脇町(徳島県)

「うだつをあげる」と言う言葉がある。
成功者のシンボルのように語られていた。
子供の頃は「うだつ」と言う聞きなれない言葉に興味を持っていたけれど、いつの間にか「うだつ」の意味も分かり「うだつ」を残している街並みがあると聞くと見たくなった。
そして去年は、岐阜県美濃市のうだつの町を訪ねた。


美濃市のうだつの町並み

中国の古鎮には「うだつ」の上がる家が建ち並び、うだつは防火壁の役割を果たしていた。
その景観は美しく、建物フェチの私はすっかり「うだつ」のファンになっていた。


モネの庭から鳴門市内への道に美馬市脇町を通るルートがあった。
徳島県美馬市と岐阜県美濃市に「うだつの上がる街並み」が現存するとなれば美馬市の脇町は外せない。
北川村から脇町までは160kmで、高速道路より国道を走る時間が長いので2時間以上はかかる。
脇町は藍の集散地として発展した町で、町家の両端に本瓦葺きで漆喰塗りの「うだつ」を備えた豪商の館が散見された。


さらに吉野川の水に恵まれ、その積出し港としても栄えた藍商人たちが栄華を極めた町でもある。
現在は電柱を地下埋設しているので、江戸中期~昭和初期の85棟の建物が混在する街道はタイムスリップしたような町並みを作っている。


美濃市の「うだつ」の方が見応えがあると言われていたので、期待度は低かったのに反して修復された立派な街道筋には目を見張った。


時間に追われる見学だったので藍商佐直 吉田家住宅の見学時間は閉館間際になって、小走りで屋敷内を見て回った。
豪商の館は店の裏手に吉野川を利用した舟着場跡も残っている。
少し心残りを感じながら見学を終えた。
「うだつ」の上がる町の見学には2時間以上は必要で、通りすがりでは勿体なかった。
反省。

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