2011津波-天使の声

テレビの画面で何度も観た、宮城県南三陸町の防災対策庁舎は赤い鉄骨をむき出しにしたまま同じ場所に建っていた。
目に焼き付いていたのは赤い鉄骨で、これが白い建物だったと想像することは無く、赤い鉄骨と防災無線の声が脳裏に焼き付いている。
震災の前、このビルはどこにでもある白いビルだったという現実すら悲しい現場だった。

目の前で、役場と男性職員の家がつぶれていく。家の中に奥さんがいるんです。女性職員が奥さんの名を金切り声で叫ぶ、そこへ津波。波が引いたら、あれだけたくさんいた職員が、たった10人しか残っていなかった。女性職員も姿が見えない。そばには俺とその男性職員の2人だけ。恐ろしい現実でした。(被災時の町長 佐藤 仁さんの記憶から)

「大きい津波がきています。早く、早く、早く高台に逃げてください。早く高台に逃げてください」
遠藤 未希さんの声に「上へ上がって!上へ!」という幹部の切羽詰まった声が重なる。
重なり合う2人の声が絶叫の声と変わっていた。

悲惨な現場は整備されて綺麗な公園になっていた。
小さな町だけに、亡くなった人たちの事はみんな知っている。
「あーあの場所で・・」とみるのが辛いという人が多い。
保存するか、取り壊すのか未だに決まらないそうだ。

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