患者ファーストの看護|姉母看護日記

多肉 高砂の翁

姉母はのリハビリは順調で、少しずつ元気を取り戻している。
リハビリ棟は看護より自立を目的とするために、姉母には少し厳しかったかなと思わないではないけれど、トイレ訓練は思いがけないほど早く進んだ。

リハビリ棟に転院した日に、いきなりポータブルトイレを使用する事となった。
「夜中もポータブルで?」
「はい、そうですよ」

翌日行くと、
「昨夜は、睡眠薬が効いてトイレに座ることが出来ませんでした、ついては夜間はオムツでお願いしたいのですが」
と言われた。
姉は「オムツは嫌、差し込みトイレにして下さい」と言ったけれど、「背中に床擦れがあるので、便器が当たると痛いだろうからオムツをお勧めします」と、いう事でこの時はそれを承諾した。
今まで差し込みトイレを利用して痛いとは思わなかったから、絶対に嫌だと言い続けたのだけれど。

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ブドウツル

昨日病室に入ると、姉は朗らかに看護師さんと談笑していた。
初めてお会いする看護師さんだった。
私が床擦れ防止を色々と持ち込んだので、自然に夜間トイレの話になった。
床擦れの位置はかなり上の方なので、差し込みトイレで痛くなることはなさそうだと判断した。
それと、この床擦れの原因はベットの上で、成るべく一人で枕の位置まで上がるように背中を擦らせて上がらせていた結果出来たものではないだろうか。
ベッド上でずり上がるという行為はリハビリとしては不適になるという事を確認した。

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姉がオムツは嫌だと言ったときに、その時の看護師さんは「これは妹さんと決めた事ですから」といって姉の言い分を抑えつけたと訴える。
「なんでも妹さんと決めた。と言われるから、あの人には何も言わないの」と言われると私の責任も大きい。確かに私と決めたけれど、差し込みトイレは傷に当たって痛いという制約のもとで決めた事で痛くなければ、姉の希望を優先するべきではないだろうか。

今日の看護師さんは「差し込みから、オムツに替えるのはランクが下がるような気持ちになって、患者さんのマインドが落ちます」と明確に話された。
「あーこの方は頼りになる」と安堵した。
昨日からこの看護師さんと、昼間はトイレまで車いすで行っているそうだ。
顔が明るくなったのは、一番の気がかりが少しづつ解消されているからだろうか。

看護師さんは、どなたも笑顔だけれどお話をすると「あれっ」と思う方はいる。
昨日の看護師さんが来てくれた時は、乾燥で皮膚が剥け始めた手足にボディーローションを塗って下さるそうだ。
「もう一人、優しい方がいるの」と姉は嬉しそうに言った。
患者は敏感でかなり本質を見抜いている。

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