夕暮れの速さに気づく頃

今年の夏はほんとうに参った。こんなに暑さが続くのは初めてのことだった。
それが彼岸になると、急に落ち着いてきた。
「暑さ寒さも彼岸まで」とは昔から言うけれど、今年ばかりは当てにならないだろうと思っていたのに。自然はきっちり帳尻を合わせてくるものだ。感心するやら、不思議やら。次は冬が厳しくならないか、それがちょっと心配である。

大津に引っ越してきた頃、周りはまだ田んぼだらけだった。彼岸が近づくと、気がつけば彼岸花が赤い道をつくっていて、「ああ、季節が変わったな」と思わせてくれた。あの景色は毎年の楽しみだったが、今年はまだ花を見かけていない。環境が変わったのかもしれないが、ちょっと物足りない。

そして、この時期にもうひとつ感じるのが日暮れの速さだ。
北陸からの帰り道、敦賀を五時に抜ければ明るいうちに帰れたものだけれど、彼岸を過ぎると二時間は早めに動かないと暗くなる。時計は同じ二十四時間なのに、暮らしの感覚はがらりと変わってしまう。不思議なものである。

こうして季節は、気づかないうちにするりと衣替えしていく。暑さから解放されてほっとする気持ちと、冬の訪れを予感する気持ちと。そのあわいに立ちながら、彼岸という区切りを今年もまた味わっている。

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