介護の充実を・・

時折強い雨が降り、時折強い日差しが射す面倒な一日だった。
私のお隣のSさんは昨日旅立ったけれど、反対のお隣もSさんとおっしゃる。
Sさんを強制的に入院させて19日でひと月が過ぎた。
先週には酸素マスクと尿道カテーテルが外されて、お顔が随分と穏やかになった。
ベッドが窓際に移されて、空が見えるようだ。
「毎日、鳥の様子を見ているから退屈はしません」とおっしゃるけれど、ひと月の辛抱は大変だっただろう。
Sさんは大変なオシャレさんで、いつも帽子をかぶりあごヒゲを蓄えて、タクシーで外出していた。
今は小さいおじいさんになってベッドに横たわっている。
体に似合わない大きな手をいつも握って励ます事しか出来ない。
帰る時には、その手をすり合わせて涙をこぼす。
今後、私の隣に帰ってくるのは難しいのではないかと危ぶんでいる。
病院は退院を勧めるのだろうか。
病気を治せても、普通の生活を続けられる保証が日本にはない。
介護保険はどういう仕組みになっているのだろう。
どうか、「元気になって退院できたら・・」という楽しみが持てるような社会になって欲しい。
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