真山 仁講演会

京大の中は11月祭で人がごった返していた。
マップで凡その見当をつけてはいるけれど、縁もゆかりもない場所だけに人ごみに混じると方向までわからなくなった。
そういえば、この当たりを歩くのは初めてで、当たり前ながら大文字が正面に見えた時にはびっくりした。
真山 仁さんの講演会は「だから私は小説家になった」という演題
話の最初に真山さんは小学生の頃、自分と他人とに違いに気がついたのだという。
それは、誰か力のある人の発言が全てを決めていくときに「違う方法もある」という発言をし自分の意見の方にまとめる力を発揮していたらしい。
山崎豊子の「白い巨搭」を読んだときに、医者にならずとも小説を書いて意見を発信していく方法があると気付き以来不遇の時も夢を忘れずに初心貫徹をなした人だ。
これからはマネーではなく政治が社会を牽引する時代になるはずと発言する傍ら、若者は政治に参加すべし、誰がやっても政治は同じではないはず。
選挙の投票行為が時代を作ると説得力のある話をした。
真山さんご自身が政界に入ったり、テレビ出演をするよりもむしろその反対に小説の中だけにのめりこんで行きたい。何しろ25年間かけてなれた小説家のだからと初心貫徹の意志の強さをうかがわせる発言が頼もしい。
緻密な取材から始まる小説なので取材能力がなければ成り立たない。
新聞記者になったのも取材能力を高めるため、分かりやすい文章を書くため、人の知己をえる為と目的を持って10年頑張るつもりが2年半で辞めてしまった。
辞めた理由を質問すると、具体的に丁寧に話してくれたが、ここに小学生の時に芽生えた反骨精神がしっかり根ざしていた。
今後は「ハゲタカ」の続編や農業、食の安全に関する執筆を始めているとか。
上梓が待たれる。
11月祭りの風景
コメント
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お忙しいなかお越しいただきありがとうございました!最終的には120人以上来場があったようで、ホッとしました。
本販売がないこと、伝えておくべきでした…。文庫本でも、サイン、ぜんっぜん問題なかったのです。それも…。すみませんでした!
京子さん
講演会は満席でしたよ。
しっかり2時間楽しい時間でした。
多分会場の最高齢者だったと思うけど、学生さんに混じって少し若返って、映画までハシゴしてきました。