鬱のポケット

先日私の留守中に大津市から郵便物が届いていた。
家人がうれしそうにニヤリと笑いながら「あんたもとうとう・・」といった。
中身は介護保険の被保険者証でした。
予期せぬ出来事ではないけれど、なんとなく来るものが来たというのが実感でした。
だからという訳ではないけれど、ここ数年ある日、ある瞬間、鬱のポケットに落ち込む。
長く続かないけれど、得体のしれない気持の悪さが起こるから、今鬱になったとすぐわかるんです。
その場から離れると「鬱」はスーッと引いていく。
それは鬱ではないと言うかもしれないけれど、老人性の鬱であると私は確信している。
今日は京都文化博物館での創工会展の最終日なので、午後から比叡山の山越えで出かけました。
山の紅葉は最後の光を放ち、今夜風が吹けば今日が終わりになっても仕方がないと言えるほど美しかった。
郊外は混んでいても市内は空いていて、文化博物館近くの駐車場もすーっと入れた。
比良の作家さんで陶芸の加藤敏雄さんが属している会派の展覧会でした。
個人的には漆芸がきれいで見ごたえがありました。
この後大丸デパートに入ると突然、鬱が来たんです。
クリスマスカラーとウキウキモードの売り場に行くとガクンと心臓が音を立てます。
その後、モヤモヤと胸がふさがりあっという間に買い物をする気もなくなり気持が塞がるのです。
町の雑踏に独りでいる時と決まった状況です。
水を飲んでしばらく休んで呼吸を整えるとかなり収まります。
でも説明のしようのない憂鬱、不安感なんなんでしょう。
元気そうに歩く人たちが眩しくみえる。
帰り道、河原町から京都東インターまで1時間半かかりそこを運転するうち鬱は去っていきました。
ほんの短い鬱なので私は勝手に「鬱のポケット」といっています。
年末が来ると私は1歳年をとります。
それが嫌とか怖いとか思った事はないのに、体は反応しています。
体と心のバランスをとるという事は思うほど簡単ではないようだ。
20091123_3384918

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