司馬遼太郎記念館

司馬遼太郎書斎

-30℃の寒気団が日本列島にかかり、前夜はゴーゴーと唸る風で高架の湖西線は午後9時半から運休してしまい帰宅の足が乱れた。
山科まで迎えに行こうと車で出かけると、道路に表示する外気温は0℃になっていた。
湖北方面行きは凍結注意の警告が点滅している。
強風でキーンと空気が冷たい夜は案外雪は来ない。

東大阪に司馬遼太郎記念館があると上洛中の兄から聞いた。
司馬氏の小説は全巻収集しているという兄は,小説の中に史実との間違いを見い出し、司馬氏に手紙を出したら丁寧に返事を貰った事もあるらしい。
熱心な司馬氏の愛読者である。
来年のNHKの大河ドラマ「功名が辻」は司馬氏の作品である。
丁度今日から「功名が辻展」がはじまっていたが館内は静かで落ちついている。
安藤忠雄氏の設計でその特徴のコンクリート打はなしの高い壁がそそり立つ室内は、天井迄が司馬氏の作品や蔵書でうまっている。
ちょっと近寄りにくいかと思いつつそろそろと館内をまわっていると、「天井のシミが坂本竜馬の顔にみえると」という場所に着いた。
たかーい天井を見上げるとひと目でそれと分かるシミがある。
小さく「オカルト的に見たくはないが、竜馬がのぞいているようにみえます」と書かれている。
コンクリートが固まる時にできるシミらしいがとても偶然にできたものとは思えない。
記念館に入る手前に、司馬氏の私邸があり彼が愛でた庭から書斎を垣間見る事ができる。
ゆったりしたイスに温かそうなムートンがかけられていた。
立派なお宅であるが、記念館があまりにも大きいので、小さく見えてしまう。
人が過ごした時間を感じる事のできる空気は私邸の方には満ちている。
司馬作品の「戦国時代」と「幕末の出来事」の年賦がこの資料館でのみ入手できる。
2冊を買い求めて資料館を後にした。
今夜も風が唸りはじめた。

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コメント

  1. 司馬遼太郎記念館、ボクもはじめて知りました。思わずskogさんのリンクからサイトを眺めていました。やはりインターネットは便利ですネ。
    記念館は安藤忠雄さんの建築なんですね~。skogさんの解説と、記念館のサイトでイメージするだけですけど、とても興味深いです。
    ボクも実際に行ってみたくなりました。

    • skog
    • 2005年 12月 14日

    hoddyさん コメントをありがとうございます。
    インターネットって本当に便利ですねえ。
    言葉で説明が出来ない時はアドレスをリンクすれば分かって貰えますものね。
    司馬遼太郎記念館は普通の住宅街にありますが交通の便からするとなかなか行きにくいところです。機会がありましたら是非足を運んで下さい。

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