ナイタイテラス

今回の北海道旅行は、まだ知らない風景に会いに行くというのが目標である。
麦音のパンやクランベリーの巨大スイートポテトを買い、柳月スイートピアガーデンの行列に並んで、1キロのバウムクーヘンの端切れを買うことも順調にこなした。
帯広を離れる前に、もう一カ所、どうしても行きたいところがあった。
ナイタイテラスである。

そこは上士幌町にあるナイタイ高原牧場。
「入口ゲートから標高800mまで駆け上がる約7kmの道は絶景のドライビングロードである」
という案内を読んだ時から、気持ちは盛り上がっていた。
しかし、二日目は明け方に小雨が降ったようで、柳月に並ぶ頃は薄曇りだった。
ナイタイテラスだけは、何があっても晴れてもらわなければ困る。
「晴れてー。」
そう念を入れながら空を見ていた。
先の行程を変更しても、ここは晴れるまで待つと決めた。
「柳月」と、その隣の「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」の中をウロウロして時間を潰した。
願えば叶う。
雲がだんだん切れて、青空が広がってきた。
それっとばかりに、ナイタイテラスに向かって車を走らせた。
およそ1時間の道のりである。
途中には、十勝牧場の白樺並木があった。
カラマツとは違う雰囲気である。

パッチワークのような牧草地帯、高低差のある真っ直ぐな道。
どこまで走っても人家は見えず、風になびく草だけが広がっていた。


吸い込まれるような景色の中で、住んでみたいと思った。
が、しかし、私は住んだら、この景色を今のように好きでいられるだろうか。
それは疑問だ。
私らしくない感傷になっていた。


ナイタイテラスは全面ガラス張りで、さまざまな色合いの緑が見える。
「珈琲、飲んでく?」
家人は旅に出ると、珈琲をあまり飲まない。
好みに合わないらしい。
では、ここの名物、「牛さん模様のソフトクリーム」をいただきますか。

実は、ホテルの朝食が美味しすぎて、お腹はいっぱいなのだけれど、ここまで来たから、味の思い出を残したかった。
ここから1時間半ほど走って、次の目的地オンネトーへ向かう予定である。
そろそろ、お昼が近づいていた。
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