その間だけは世界が一つだった

FIFAワールドカップ2026は、第23回目の大会となった。
48チームが参加し、カナダ、メキシコ、アメリカの三か国が共同開催する初めての大会でもある。

大会期間中の世界では、戦争があり、地震もあった。
それでも、試合が始まると、その時間だけは世界中の人が同じ画面を見つめ、同じボールを追いかけていた。
国籍も、宗教も、言葉も違う。
それでも歓声を上げ、勝利を喜び、敗戦を悔しがる。
その時間だけは、世界が一つになっていたように思う。
スポーツの世界にも、残念ながら政治の影響は及ぶ。
それでも私は、せめてピッチの上だけは、戦争や政治から自由であってほしいと願わずにはいられない。

随分前、スペインとポルトガルを旅したことがある。
バルセロナでは、街角のテレビも、レストランも、道行く人々も、どこを見てもサッカー一色だった。
その時、この国ではサッカーは単なるスポーツではなく、人々の暮らしの中に深く根付いている文化なのだと感じた。
そのスペインが、激闘の末に2026年のワールドカップを制した。
心から祝福を送りたい。

四年に一度、世界中の人が同じボールを追いかける。

月を見上げるように、太陽を見上げるように、国境を越えて同じものに心を動かす時間がある。
そんな時間がある限り、世界にはまだ希望が残されているような気がしている。

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