鼻柱湾曲症と向き合う:若い医師たちの新たな提案

                               京都駅の天井 原 広司氏設計
「へそ曲がり」とは、性質が素直でない人を指す言葉で、 私も少しだけそんな性格ではあるが、それ以上に物理的に曲がっている箇所があることが2年前に分かった。 「鼻柱」いわゆる鼻の中央部分「鼻柱湾曲症」という診断名である。

この症状は私の日常生活に影響を及ぼしている。 いくつかの耳鼻科を受診したけれど、どこでも「手術しか治療方法はない」との回答があり、話は進展しなかった。鼻の穴の片方が塞がれているために呼吸が妨げられて、対処療法では限界があると感じていた。
こんな中、インターネットで手術室を完備し、全身麻酔による手術が可能というクリニックを見つけ、正月明けの1月4日に受診した。CTスキャンで撮影した私の鼻柱は、S字型に湾曲していて、この状態では鼻から胃カメラを入れることも困難だと診断された。

「これまで、どのクリニックでも手術しか方法がないと言われて終わっています」と伝えたところ、優しい女医さんは気の毒そうに「それはある意味正しいのです」と言われた。
「全身麻酔の手術をお望みなら、大病院でしか出来ないと思います。」
しかしこの女医さんの話は説得力があった。
全身麻酔による手術が出来ない理由は、私の年齢と健康状態にあるという。全身麻酔手術はただ眠っているように見えるが、実際には体に大きな負担がかかるものである。不整脈の既往症があるため、手術によるリスクはさらに高まる。 「この手術に命を懸ける覚悟が必要です」という医師の言葉には重みがあった。

ただ、この女医さんは私を失望させたまま帰すことはなかった。また、対処療法を続けながら症状を管理する方法についても具体的に説明して頂いた。このとき、私は長年感じていた疑問が解けたように思った。つまり、「丁寧に説明してくれる医師に出会てなかった」というである。

振り返れば、最近お世話になっている医師たちみんな若いメンバーである。この耳鼻科の女医さんをはじめ、消化器内科の主治医も若い女性、骨粗鬆症を診てくれるのは若い男性医師。共通するのは、最新の医療を学び、柔軟な発想を持ちながら、患者に寄り添ってくれる姿勢である。

鼻柱湾曲症との闘いは、始まったばかり。しかし、若い医師たちとの出会い、これまでとは異なる解決策を見つけることができた事は私にとって希望である。

私の経験が示すのは、医師を選ぶ際にその年齢や肩書だけで判断しないことの重要性である。
それが、私にとって治療を前向きに捉えるきっかけとなったように。

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