姦しい台所

最近の電気調理器は、驚くほど進化しているらしい。
オープンガーデンの期間中、たくさんのお客様が訪れて下さり、庭の話だけでなく、暮らしの様々な情報も教えてくれた。
中でも二日続けて耳にしたのが、 レコルト 自動調理ポット の話だった。
どうやら、“ほったらかし”で滑らかなスープが出来るらしい。
最初に聞いた時は、忙しくてゆっくり話を聞く余裕がなかった。
けれど、その方が実に便利そうに使っておられる様子は伝わってきた。
そして翌日、また別のお客様が同じ話をされた。
「ほったらかしで作れて、毎日滑らかなスープを飲めるのよ」
今度はかなり熱がこもっている。

こう続けて勧められると、さすがに気になる。
これは聞き流してはいけない気がして、すぐ検索した。
説明を読むと、なるほど。
お二人が感激していた理由がよく分かった。
「これは、買ってみるかな」
そう思った。
今は便利な時代である。
夜にポチッとすると、翌日には届いてしまう。
まずは定番らしいジャガイモのスープを作ってみた。
説明書もそこそこに、付属のレシピ本だけ見ながら材料を量り、スイッチを入れる。
……動かない。
まったく動く気配がない。
「えっ、不良品?」
こういう時、人は急に疑い深くなる。
すぐ友人へ電話した。
「そんなことなかったけど?」
と言われる。
やっぱり外れを引いたのか。
家電製品には当たり外れがあるからなぁ……などと思いながら、念のためポットを眺めていると、蓋に小さな三角マークが付いていた。
本体にも三角マークがある。
どうやら、それを合わせなければ作動しない安全設計らしい。

なるほど。
無事スイッチが入り、30分後には美味しいスープが出来上がった。
最近の家電は、どんどん人を手抜きにしてくれる。
もっとも、長時間台所に立つのが少々辛くなってきた身としては、こういう便利な調理器は積極的に採用したい。
今朝も我が家の台所では、フレッシュジュースを作る Vitamix の轟音と、レコルトの遠慮がちな調理音が並んで響いている。
何とも賑やかな朝である。
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