初物のスイカに、季節の足音を聞く

先日から、スーパーの果物売り場にスイカが並び始めた。
へぇ、もうスイカか——と、他人事のように眺めていた。
けれど、ふと産地を見ると「熊本」とある。
熊本産なら、もう十分に美味しい頃かもしれない。そう思った途端、急に気になり始めた。
値段も、思ったほどではない。
「買ってみようかな」と思った瞬間には、もうかごの中に収まっていた。
この時期、私にとっては果物の端境期で、どうしてもパインやネーブルに頼りがちになる。
けれど、この二つは消化があまり良くないとも言われている。
実のところ、ここしばらく胃の調子がすっきりしない。
胃カメラの予約も、まだひと月先だ。
そんな折に出会った今年最初のスイカ。
身体に優しそうなその瑞々しさに、少し救われる気がした。
スイカが出始めると、やがてメロンの出荷が始まり、桃に無花果、枇杷に梨と、夏の果物が次々と顔を揃える。
どうやら今年は、その訪れが少し早いのかもしれない。
景気づけのつもりで手に取ったスイカひとつで、
まだ先だと思っていたメロンの季節が、ぐっと近づいたような気がする。
木々が季節を待つように、私もまた、次の実りの時を待っている。
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