呉羽梨を買いに行く

9月の富山の楽しみは、「八尾の風の盆」と「呉羽梨」である。
風の盆が終わる9月3日に宿泊して、梨を買って帰るのが楽しみだった。
しかし、「風の盆」の見物にも体力がいる。
最近は、もっぱら「呉羽梨」を求めて出かけている。
呉羽の幸水梨は、8月末から9月初めが最盛期。
瑞々しくて甘く、千葉の梨にも劣らない。
昭和46年の米の生産調整、いわゆる減反政策を契機に、栽培面積が急拡大したそうである。
私が富山市に住んでいた昭和50年頃、幸水はまだ珍しく、梨と言えば鳥取の二十世紀であった。
初めて食べたのが呉羽の幸水だったせいか、私の中では「梨=呉羽」と刻み込まれている。
呉羽梨が出始めると、呉羽山にある農園で幸水が販売される。
何度か通ううちに、親しくなった梨園さんもできた。
一年に一度、お会いするのが楽しみになっている。

沢山買いたいけれど、幸水は日持ちが悪い。
買い過ぎ禁止なのが辛いところである。
「それなら、ひと箱送ってもらえばいいのに」と言われそうだけれど、それは少し違う。
富山の空気を吸ってくることが大事なのである。
そのうち、送って頂くようになるかもしれない。
けれど、行ける間は行って買う。
それが、何よりの健康法でもあるから。
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