吾輩は、kotetsuである。

昨年の秋、ネイルの先生のお宅に一匹の保護猫がやって来た。彼の名前は「kotetsu」。
初めて会ったとき、ぽっと桜色した鼻がとても可愛らしく、ずっと撫でていたくなるほどだった。
ひと月に一度しか会えなかったが、人懐っこいニャンコで、毎回機嫌よくすり寄ってきた。

半年が過ぎると、kotetsuは立派な大人の猫に成長した。飼い主さんの細やかな気配りのおかげで、毛並みも艶々としており、まさに美男猫と言える存在だ。
ネイルが終わると、少し戯れてから帰るのが常となり、kotetsuとの時間が一層楽しみになった。

昨日、先生に「kotetsuに面白いものを買ったので見ていきませんか?」と誘われた。それは、肉球の観察ができるらしい。

kotetsuは、窓の高い位置に取り付けられたかごの中から私を見下ろしていた。
キャットタワーを伝ってここへ入るらしい。長い尻尾を盛んに振ってくれるし肉球を触っても爪も立てずになすがまま。本当に愛らしい存在だ。

帰り際に「お見送りしてね」と声をかけると、kotetsuはキャットタワーを伝ってスルリと下りてきて、玄関まで誘導してくれた。そして、体をこすりつけて見送ってくれた。
犬しか知らなかった私だが、kotetsuにすり寄られるのも満更ではない以上で、驚きと喜びでいっぱいだ。
kotetsuとの出会いは、私にとって大きな癒しとなった。

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