六十歳のご縁が、今も続く

びわ湖の対岸にある畑から、今年も見事な野菜を頂いた。
いつも丁寧に洗い、きれいに包んで届けてくださる。
それではあまりにお手間を掛けてしまうので、ここ数年は私たちが畑まで伺い、自分で収穫させて頂いていた。
「自由に採ってください。」
そう言われると、バケツいっぱい収穫して帰る。
そんな夫婦だった。
ところが去年は私が、今年は家人が体調を崩し、畑まで行けなくなった。
するとまた、友人が収穫まで済ませて用意してくださるようになった。
先日は、「台風の風でスモモがたくさん落ちてしまったので収穫しました。」
と、ご連絡を頂いた。

翌朝伺うと、落ちた実はジャム用に、枝に残っていた実はスモモ酒用にと、きちんと分けてくださっていた。
その心遣いが本当にありがたかった。
この畑からは、以前イチジクの木まで頂いた。
半ば強引に持ち帰ったその木は、去年、甘い実をたくさん付けて私を喜ばせてくれた。
ジャム用のスモモは、真っ赤に熟していた。
一つ一つ種を取りながら煮詰める。
少し骨の折れる仕事だったけれど、一つも無駄にしたくなかった。

比良の友人には、見事な南高梅を手配して頂き、梅酒と梅ジュースも仕込んだ。
さらにスモモ酒まで並ぶことになった。
私は下戸である。
それでも梅やスモモの甘い香りに包まれている時間が好きなのである。

思えば、このご縁は比良のskogを始めた頃にいただいたものだった。
六十歳の時に結んだご縁が、二十年後の八十歳になった私に、今年も梅酒やスモモ酒を仕込ませてくれている。
人生は、本当にどこでつながるか分からない。
そんなことを思いながら、今日も瓶を静かに揺すっている。
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