米倉涼子主演(ドラマ版)女系家族|半島を出よ ‐ 村上 龍

午後7時のニュ-スでロンドンの多発テロのニュースが流れた。
公共交通機関に爆弾を仕掛けるという卑劣な手段に宗教思想戦争とは思えない怒りを感じる。
そんなニュースの後で、ドラマを楽しむモードでもなかった。
それにしても「女系家族」は評価出来るものではなかった。原作とは全く違う作品になった。
物語の舞台は船場にかぎる。東京弁では原作の印象が違い過ぎる。原作を基本に敷いて別物のシナリオであると割り切れば別であろうが、原作は船場弁のイントネーションが物語を盛り上げている。大事な要素を切り離しては、山崎豊子の力が発揮できない。
橋爪功の達者な演技は光っていたが、米倉涼子に日陰の女はイメージ的に無理があり、彼女の魅力の目が生きてこない。長女役の高島礼子とキャストをかえるのはどうだろうと勝手にブツブツいっている。
私の場合ドラマは、たまたま観てずっと観るか、原作に感銘してドラマを観るか、評判が良くて途中から観るかどちらかのパターンでしかない。
このドラマは期待していただけに失望してしまった。
気になるニュースもあった事から10時からはニュース番組に替えてしまった。
2~3日前に本屋に平積みされた村上 龍著「半島を出よ」をパラパラと読んだ。
舞台が福岡という事で景色が想像出来た。
北朝鮮の特殊部隊が福岡ドームを占拠するという近未来小説である。パラパラで終わったのはハードカバー2冊が重すぎる以外に、特殊部隊の北朝鮮での生活が恐すぎて、子供のように夢にうなされる感がした。
ロンドンのテロを知ってからこの小説の未来が現実味をおびてきた。
世界で唯一の被爆国、地下鉄サリン事件、などを経験してもまだ平和ボケは治らない。
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