和楽への誘いー時をつむぐ

11月の企画展でお世話になった飯森よしえさんが舞台美術と草木染衣装を担当した「和楽への誘い」に誘われてびわ湖ホール行ってきた。
久しぶりに夜の街に出かけてみると、方々がイルミネーションで美しく装飾されて、クリスマスの近い事を知らせている。
和楽?初めての分野で直ぐ理解できるとは思わなかったけれど、昨年はオペラを初鑑賞してかなりいい気分になった。
日本人ならオペラより和楽の方が身近いはずだ。きっとのめり込む。
演奏は「祈詩」と言う曲が17絃箏と篠笛の演奏で始まった。
初めて見る大きな箏が震えるようにかきならされ、篠笛の細い音色が箏の音に寄り添い感情を高めていった。
1曲ごとに丁寧な解説があったので、そういう風に聴かなければと思うと、そうは聞こえなかったりと初めは戸惑うところもあったけれど、次第に聴き入っていった。
この演奏会はソプラノの歌、ピアノ、フルート等も一緒に演奏され、和と洋の楽器の音色が溶け合い引き立てる音楽を目指し、その一方和の心、和楽器の魅力、和の言葉の美しさにも気付いてほしいと盛りだくさんの想いを詰め込んだ音楽会構成だった。
初めての和楽経験としては箏や笛の単純な音ではなく、またドラムやヴァイオリンの音でもなく「和」を引き立てる17絃箏の魅力で引っ張られた感じがする。
時をつむぐという副題があるように曲の時代がどんどん古くなり新古今集、古今集、万葉集から題材をとった曲へと移っていった。
中でも、狭野弟上娘子が読んだ万葉恋歌「天の火」の演奏には圧倒された。
とても箏の音色とは思えない、17絃のかき乱す太い音、追いかけるピアノと能管、ソプラノ。
客席と舞台が一体となって恋の悲劇に固唾をのんだ。
最後に全員が飯森さんの草木染めに寄る古代風衣装で「ときのわ」を演奏した。
曲の説明は長くなるので割愛するけれど、滋賀県草津市常盤地区の記念事業として作られ、音楽が地域の絆になればという願いのこめられた曲だった。
正直なところ、ジャズやシャンソンやオペラよりも少し遠くにある音楽の様な気がした。
けれど、それは和楽を聴きなれていなかったからだ。
今日の様な箏を聴くと、和楽の魅力に目覚める良いきっかけになった。

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