ベルゲンの想い出

好奇心とエネルギーで旅をする私には歓迎出来ない事も飛び込んでくる。
憧れのベルゲンでそれはガツンと落ちて来た。
午前のSAS便でコペンハーゲンまで飛び、翌日はアテネへそして1週間のエーゲ海クルーズを予定していた。
突然SASはストに入り飛行機は飛ばないと早朝のフロントで告げられた時もにっこり「サンキュー]という余裕でタクシーに乗った。
ベルゲンが大好きになったのはこの時のホテルマンとタクシードライバーのお陰と言い切れる。
「旅は道ずれ世は情け」だれに出会うかで旅の印象は大きく変わってしまう。
二人はかなり深刻な顔で「マダム、お気の毒ですが、飛行機は絶対に飛びません。」と言っているように理解したが、空港に着くまでにはストは解除になるものと信じて疑わない、スト慣れした日本人マダムの私でした。
道中、中学単語を全部思い出してドライバー氏と話をしてみるとSASのストは1~2週間は普通に続くというではないか?
空港は人影も無いようす。ドライバー氏は私を残して空港を去る事もせず気の毒そうに私を見ている。「こんな時はどーするんですかーー」と尋ねると、「オスロまで電車で行くか私とドライブするしかないでしょう。」という返事。
私はオスロに行くのではない。コペンハーゲンまで行かなければならない。
中1日でアテネに行かないと1週間のクルージングまでキャンセルになる。
絶体絶命の時も救う神はいた。
日本人らしきビジネスマンがひとり空港内にいた。本当にいたのです。「日本の方ですか~」声をかけるしかないでしょう。
ストでも空港に来るのは日本人に決まっているもの。
「タクシーの相乗りでオスロまでいきませんか?」彼もどんな事をしてもコペンハーゲンに今日中に行かなければいけないと日本語で言った(から聞き間違いはない)
タクシーはスノータイヤに交換するからとガレージにもどり(おまけのベルゲン観光?)ビジネスマンはオスロからレンタカーでコペンまで送ると約束してくれた。
北欧の地図があったら開いてみて下さい。ベルゲンからオスロまでタクシー、オスロからスウェーデン経由でコペンまで19時間におよぶドライブの末深夜1時を過ぎてコペンのホテルに到着した時は「やったー」と変な達成感で感動しました。
気の毒そうに私を見ていたフロントマンとドライバー、ビジネスマンを思い出すとベルゲンは忘れがたい想い出を創ってくれた。昨年10年ぶりにベルゲンに行ったけど
タクシー会社とホテルはとんと思い出せない。やはり動転していたのよね私も。

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